スイスの時計についてのこと 森下信行のブログ

「ブレゲサロン」 期間限定オープン

スイスのヌーシャテルに生まれたアブラアン-ルイ・ブレゲ(1747-1823)は、1815年に高精度の時間測定が可能なツインバレルのマリン・クロノメーター(航海用精密時計)を発明。これがフランス海軍に採用されたことで、アブラアン-ルイ・ブレゲは「Horloger de la Marine Royal (王国海軍時計師)」の称号も手に入れた。この時代の時計職人にとって、最先端技術を結集させていた海軍御用達のクロノメーターを手がけることは、この上ない名誉。1815年から 1823年にかけて22個のマリン・クロノメーターに格付けされる高精度なクロックを海軍に納めたとの記録があるが、ブレゲのもつ唯一無二の才気と技術は、国にとっても重要な価値を有していたという証左だろう。


1830 年代に製作されたマリンクロノメーター


マリーン・クロノグラフ 5827

海軍とのこの深い関係を称えて、ブレゲ社は1990年に50メートル防水で堅固な作りを特徴とするスポーティな「マリーン」シリーズを発表した。現在は100メートル防水となり、クロノグラフや300メートル防水の「マリーン ロイヤル」、 レディスモデルと幅広く展開している。

もっとあたらしい機構、もっとあたらしいアイデアと、まだ見ぬ機械式時計技術の発明に心血を注いだ創業者アブラアン‐ルイ・ブレゲの姿勢は、230年以上経たいまも脈々と生きつづけているようだ。 その魅力が体感できる特設会場に、ぜひ足を運んでみてほしい。

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